アプリケーション内容と顧客ニーズ
日本の冷蔵・冷凍食品製造業界の大手企業は、さまざまな調理済みサラダを製造しています。包装の重要な工程の1つがトップシール工程です。食品の安全性、鮮度、衛生基準への適合を確保するには、シール部に食材が挟まっていないことが極めて重要です。
お客様は、シール部分に食材が時折挟まるという課題に直面していました。これは、液漏れ、汚染、お客様の不満につながるリスクをもたらしていました。そのため、以下を実現できる信頼性の高い検査システムが必要でした。
- サラダ包装のシール端部への食材の侵入を検出する
- 目視検査における人的ミスを最小限に抑える
- さまざまな形状や色の食材に対応する
- 生産工程を妨げず、生産効率を維持する
これまでの技術的な課題
既存の人による目視検査にはいくつかの問題点がありました。
- 人の能力の限界:人手作業による検査には個々にばらつきがあり、特に疲労時や大量処理時に顕著でした。
- 見逃し:タマネギなどの透明な食材は、目視で検出することが困難でした。
- トレーサビリティの問題:各シール部が確実に検査され、記録されたかどうかを確認するシステムがありませんでした。
これらの問題から、生産の速度を落とすことなく不良検出を自動化できる、AIを活用した画像検査システムの必要性が浮き彫りになりました。
TECHMANのソリューション
これらの課題に対応するため、トオカツフーズ㈱はビジョンシステムを内蔵したTechman Robotの協働ロボットを使用し、AIを活用した検査システムを導入しました。
このソリューションには、以下が含まれます。
- コンベヤー上部に設置したカメラで、シール済みの各サラダ包装の高解像度画像を撮影
- AI分類モデル:異物(シール部に挟まった食材など)の有無を検出するように学習させる
画像の撮影後、AIモデルはサラダの一部がシール領域に入り込んでいないかを即座に検査します。異物混入が検出された場合、システムはその包装をNGと判定しラインから直ちに除去できるようにしました。

AIモデルの学習
- 使用したAI機能:分類
- データセットの構成:
- OK画像:実際の製品を用いて食材の挟み込みがない正常画像を十分な枚数用意
- NG画像:トップシールに食材が挟まった例
- 検査ノウハウ:検出精度向上のため、画像を4つの範囲に切り分けて学習します。
効果とメリット
- 人への依存を低減:AI協働ロボット導入による自動化によって人の疲労や個人差に起因するミスを最小限に抑え、検査の一貫性を確保出来るようになりました。
- リアルタイムの選別:NG製品を即座に識別し、生産の流れから即座に除去出来るようになりました。
- 検出精度の向上:タマネギのような透明な食材も、人の目視による検査より安定して検出出来るようになりました。
- 拡張性:同じAIベースの学習ロジックを、今後の類似した食品包装の場面にも適用できます。
結論
このトオカツフーズ㈱での導入事例では、AI協働ロボットTECHMANが食品製造の品質保証をどのように変革できるかを示しています。シール不良の検出を自動化することで、同社は消費者の安全性を確保するとともに検査工程を効率化し、食品業界における革新的な自動化に成功しました。








